Encounters について

Encounters は、答えや結論を示すことを目的とした哲学プロジェクトではありません。
人がものを考えるとき、どこで立ち止まり、どこで判断し、何を前提にしているのかを、あらためて問い直すための場です。

このプロジェクトでは、いくつかの基本的な問いを提示し、それらを一つの見解にまとめるのではなく、複数の視点から検討していきます。説得や結論の確定ではなく、判断を急がず、見慣れた考え方を問い返すことに重点を置いています。

各エピソードは、短い物語として構成されています。抽象的な議論だけでなく、具体的な状況や出来事のなかで、考えがどのように生まれ、揺れ、変化していくのかを描きます。哲学を完成した体系として示すのではなく、考える過程そのものに目を向けるためです。

Encounters は、特定の立場や見解のもとに人を集めることを目指していません。
哲学者との出会い、他者との省察の共有、そして自分自身との対話――それらを通して、各人が自分で考えることを促します。

哲学的には、本プロジェクトは現象学的・解釈学的な考え方に基づいています。意味は、あらかじめ与えられる答えではなく、文脈や経験のなかで、考え続ける過程から立ち現れるものとして扱われます。ここでの思考とは、ルールを適用する作業ではなく、簡単には終わらない問いに向き合い続ける営みです。

特にテクノロジーや人工知能が人間の判断や生き方に強く影響する現代において、Encounters は、哲学を専門的な訓練や主張の手段としてではなく、
人間について考え続けるための、実践的な省察の場と位置づけています。

作者について

Encounters は、哲学者・教育者である 野田啓介 によって構想・運営されています。

現在、HJ International Graduate School for Peace and Public Leadership (New York) 哲学教授.Ph.D. (哲学博士)ー ニュースクール・フォー・ソーシャル・リサーチ大学院(The New School for Social Research, New York). 早稲田大学理工学部応用物理学科卒.

ビクター・フランクル研究所(Viktor Frankl Institute of Logotherapy)にて、ロゴ・フィロソフィー(フランクルの哲学)のディプロメイト資格取得(Diplomate)

現象学的・解釈学的な視点に立ち、哲学を理論の体系という側面ではなく、人間の経験や判断に向き合う思考の実践(解釈)と見ています。抽象的な概念を、具体的な物語に埋め込むことによって、問題のもつ多角的で、複雑なつながりを示し、同時に、多様な意味の豊かさをあらわすことを目指しています。抽象的な概念に、肌触りと香り、声を与えることによって、何が動き出すのか・・・そんなことを考えています。

哲学を学ぶとは、「自分で考える」ことを身につけることだと考えています。

Encounters は、こうした関心を公共の場に開き、特定の立場への同意ではなく、それぞれが自分で考えるための対話的な空間をつくることを目指しています。

独立性について

Encounters は、個人による独立したプロジェクトです。
ここで示されている見解は、すべて作者個人のものであり、 いかなる機関や組織の立場を代表するものでもありません。